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感動をありがとう！
オゥシーのブリードをされた井上様のご協力による
オゥシー誕生までの感動秘話です
犬といっしょにスポーツがしたいと選んだオゥシーと暮らして3年。
アジリティやフリスビーを知り、競技会に参加する喜びを教わりました。
その間に、「あんな素晴らしい犬を飼ってみたい」といわれる方にも巡り合い
生涯に一度だけと、子供を生ませることを決心しました。
3回目のシーズンを待ち、少しでも子供たちにも丈夫な良い血統をと考えて
はるばる遠方まで交配に赴きましたが
元来の「オス嫌い」がたたったのか失敗に終わりました。
そして4回目のシーズン。
なんとか「このオスとなら」という犬にも巡り合い、やっと交配成功。
それからは、いつもより軽いめの運動を欠かさないようにして
妊娠の兆候はまだかまだかと、心待ちにする日が続きました。
しかし1ヶ月を過ぎようとしても妊娠の兆候は見られず
「またもや失敗か」と諦らめかけていたところ
40日を過ぎたころ、いつもとは違う雰囲気を感じ胸を躍らせました。
45日を過ぎた頃には、胸からお腹にかけての膨らみが増してきました。
そして、とうとう55日目にはレントゲンで
最低6匹の胎児を確認、小躍りしたい気持ちを押さえきれないまま
予定日までの日数を数える日々が続きました。
お産を控えた母犬は
分娩直前になると体温が1℃下がり、食事も摂らなくなるとのこと。
毎朝、体温を測るのが日課となりました。
そして、体重も6キロ増で迎えた予定日当日。
前日までの食欲がなく、まったく食べない状態になりました。
午前9時頃から、産箱の隅をガリガリと引っ掻きはじめました。
とうとう午前10時頃から陣痛が始まり11時55分、第1子を無事、分娩。
それからは「案ずるよりも産むがやすし」の言葉通り
PM3時40分までに9匹の元気な小犬を
全子とも、人間の手をまったく借りることなく自身で出産しました。
母犬は、出産後24時間片時も小犬から離れようとせず
羊膜をはぎ取って小犬が自力で呼吸できるようにしたり、
また、胎盤や排泄物までも自分でキチンと処理をして、
今まさに母になったばかりだと言うのに
野生の血が残っているのか、改めて母性本能の尊さに感動しました。
その後母犬は、いつも温和な眼差しで小犬たちを見守り
甲斐甲斐しく世話をして、9匹の小犬を8つの乳房で立派に育てあげました。
生後6日目のこの写真は、
午前中に断尾を済ませ、心配して待ち焦がれていた母犬が
やっと安心して授乳しているところです。
この後、麻酔が切れて異様な鳴き声で鳴きやまない小犬たちに
母犬までもがパニックを起こし、
「お乳を充分飲ましてあるのに、なぜ悲しそうな声で鳴くのだろう」と
悲しそうな声で鳴き出した時には
見守る私達もオロオロするばかりで、母犬の愛情の深さを身をもって悟りました。
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一生懸命に子育てをする姿と
その愛を精一杯受け止めようとする純粋無垢な小犬たちの姿は
私たちに、日常の生活で忘れかけていた
当たり前ではありますが、命の尊さを改めて教えてくれているようでもありました。
今は、離れて暮らす小犬たちに
どうか、幸多からんことを祈っています。
井上 健三
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